アメリカのマネジメント・日本のマネジメント
by 石田淳 2018年11月12日
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来月、2週間ほどの予定でアメリカへ行ってきます。
目的はアメリカ企業のマネジメントの現状を視察することです。
当然のことながら、私はアメリカのマネジメント手法がそっくりそのまま日本の企業にも導入できるとは考えていません。
たとえば2000年代の前半の日本で、欧米型の「成果主義」という考え方で評価制度を定めた企業が多く見られました。
しかしこの「成果主義」は、結果的に日本の企業にはあまりなじまなかった。
ごく一部のハイパフォーマーだけがモチベーションを高め、〝その他大勢〟である一般の社員は、ただシラけてしまった…。
簡単にいえば、それが成果主義衰退の理由です。
日本のマネジメントは、良くも悪くも「全体」を重視します。
「一部の人間だけが利益を出していてくれれば、他はどうでもいい」
という考え方は、定着しづらいのです。
日本には日本の企業カルチャーがあり、善し悪しはさておき、その存在から目を背けては、マネジメントは成立しません。
「Googleはこうやっている」
「Amazonのやり方はこうだ」
「シリコンバレーで常識となっているものは」
…これらを何の「解釈」もなしに
すべての「お手本」としても、
どこかで「ズレ」、あるいは「無理」が生じるはずです。
行動科学マネジメントも、元となる概念や基本的なスキルはアメリカの行動分析学に基づいたマネジメントですが、日本の企業で実践しやすいように、さまざまなアレンジが施されています。
とはいえ、アメリカが企業マネジメント手法研究の、そして実践の最先端であることは事実。
現地の視察で得るものは多く、私も今から楽しみにしています。

石田淳
株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高経営責任者・社団法人組織行動セーフティマネジメント協会代表理事・ アメリカの行動分析学会 ABAI会員・日本行動分析学会会員・日本ペンクラブ会員 ・日経BP主催『課長塾』講師。 米国のビジネス界で大きな成果を上げる行動分析を基にしたマネジメント手法を日本人に適したものに独自の手法でアレンジ。「行動科学マネジメント」として確立。
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